Chapter3許可申請の 財務諸表の作成について 建設業許可について

建設業許可のための損益計算書(法人用)

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①作成時の売上高についての留意すべきポイント

建設業の売上及び原価の計上方法には、工事完成基準と工事進行基準の2つの方法があります。工事完成基準とは、工事が完成し、引渡しが完了した時点で工事収益と工事原価を計上する方法です。工事進行基準とは、引渡しが完了していない工事についても決算日における工事の進捗具合を合理的に算出して、工事収益と工事原価をそれぞれ計上する方法です。

工事完成基準を採用指定いる場合は、決算日において完成した工事の収益がすべて計上しているかどうかについて注意する必要があります。

かたや、工事進行基準では、請負契約金額と見積もられた工事原価にそれぞれ工事の進捗割合をかけて完成工事高及び工事原価を計算します。この請負金額や原価の見積金額に変更がないかを注意する必要があります。「完成工事高」にかかる収益の額を記載します。この金額は、「直前3年の各事業年度における工事施工金額」の該当年度の合計額と一致します。「兼業事業売上高」には、建設業以外の事業による売上高の金額を記載します。「完成工事高」と「兼業事業売上高」の合計額を右側の欄に記載します。

 

②作成時の売上原価についてのポイント

「完成工事原価」には、完成工事高として計上した収益にかかる工事原価の額を記載します。工事原価については「完成工事原価報告書」で計算されているため、完成工事原価報告書の「完成工事原価」と一致します。「兼業事業売上原価」には、建設業以外の事業にかかった仕入れ等の原価の額を記載します。「完成工事原価」と「兼業事業売上原価」の合計額を右側の欄に記載します。完成工事粗利益及び兼業事業粗利益には、それぞれの完成工事高から完成工事原価を差し引いた残額、及び兼業事業売上高から兼業事業売上原価を差し引いた残額を記載します。これらの合計額が登記の売上総利益です。売上総利益は右側に記載します。

 

③作成時の販売費及び一般管理費についてのポイント

販売費及び一般管理費とは、会社本来の営業活動において発生した費用や本社の一般管理業務において発生した費用を意味します。販売費及び一般管理費には多くの経費が含まれ、例をあげると、「販売費」には営業職・販売職の給与手当、営業にかかる旅費・交通費や通信費、支払運賃、広告宣伝費、荷造費、販売手数料等が該当します。一方、「一般管理費」には、事務職等の給与手当、役員報酬、福利厚生費、減価償却費、消耗品費、交際接待費、その他野管理費等が該当します。記載方法に関しては、建設業許可申請用の様式に適合させるため、決算報告用の損益計算書と一致した勘定科目については、そのまま転記します。勘定科目で雑費に含まれる科目で「販売費及び一般管理費」総額の10分の1を超える科目は、その科目名で表示しなければなりません。この場合は、発生していない勘定科目の欄を使用して記載します。不要な勘定科目を二重線で消した上に科目名を記入する方法や新たに科目名を追加する方法により、その科目と金額を表示します。

それぞれの勘定科目の金額について記載した後、販売費一般管理費の合計額を及び営業利益の金額を記載します。

売上高総利益から販管費及び一般管理費を差し引いた利益が営業利益と言えます。営業利益は、その企業の「本業の収益力」を知ることができます。しかし、企業の投資活動や財務活動等の営業活動以外で発生する収益や費用については反映されていません。

 

④作成時の営業外収益についてのポイント

営業外費用というのは、企業の主要な営業活動以外の活動によって生じた費用のことを言います。たとえば、投資活動・財務活動等によって生じた費用です。

「支払利息」には、借入金利息、手形割引料、社債利息等の額を記載します。「貸倒引当金繰入額」、「貸倒損失額」にはそれぞれ営業取引以外で発生した金額を記載します。「その他」には、上記以外の営業外費用を記載します。例をあげると、繰延資産償却、有価証券売却損等が該当します。しかし、営業外費用総額の10分の1を超える金額の勘定科目については、その科目名と金額を表示する必要があります。右側に営業外費用の合計額を記載します。営業利益に営業外収益を加えて、営業外費用を差し引いた金額を、「経常利益(損失)」に記載します。

 

⑤その他の作成時の留意点

特別利益及び特別損失の項目を次の手順で記載していきます。特別損失とは、経営活動によって発生した損失の中で、臨時的に生じた損失を指しています。たとえば、土地や建物等の固定資産売却等による売却損や災害等による損失等が該当します。

「前期損益修正益(損)」には、前期以前に計上された損益の修正による金額を記載します。「その他」には、この他の固定資産売却益や、減損、災害による損失等の金額を記載します。

次に、経常利益に特別利益を加え、特別損失を差し引いたものが税引き前当期利益純利益です。

「法人税、住民税及び事業税」には当期の法人税等の額を記載します。税効果会計の運用により計上される「法人税等調整額」の額をその下に記載し、合計額を右側に記載します。

税引き前当期純利益から法人税等の金額を差し引いた残額が、「当期純利益」となります。この「当期純利益」は、株主資本等変動計算書の中の「当期純利益」と一致します。貸借対照表上では当期純利益は「繰越利益剰余金」の増加額に含まれます。

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