資本金は、会社法の施行により1円から大丈夫です。しかし、実際1円の資本金で会社が運営できるかと言えば、違いますね。
では、建設会社の資本金はいくらに設定するのがいいのでしょうか。
その設定額を考えるにあたり、いくつかのポイントがあります。
①運転資金
会社設立時の初期費用に加えて、6ヶ月分程度の運転資金は用意したいものです。建設会社の業種、元請・下請けなど運転資金は変ってきますので、慎重に算出しましょう。
②税金
資本金1000万円未満で会社を設立すると、設立後2年間は消費税を納めなくてもいいことになっています。(ただし、細かな規定がありますので留意してください。)建設業界に限らず、立ち上げ時の負担が軽減されます。
また、法人住民税は従業員50人の場合、資本金1000万円以下で7万円、1000万円超で18万円となります。
③融資
会社設立の際、融資を受ける場合、金融機関は資本金に注目し、あまりに少ない資本金ならば、その会社の運営に疑問を持ちます。結果、融資が難しくなります。
④信用
資本金は会社の信用を測る一つの指標です。一定の金額があるほうが好ましいのです。
⑤建設業許可
建設業許可の取得の要件に、「財産的基礎又は金銭的信用を有していること」が挙げられています。資本金を500万円以上にしておけば、この要件がクリアされます。