■建設業許可の要件である専任技術者
「専任技術者を置くこと」は建設業許可の要件です。
もう少し具体的に言うと、「専任技術者を営業所ごとに置くこと」と定められています。
■「専任技術者を営業所ごとに置くこと」
一例をあげると、屋根工事の建設業許可を取得した会社で、福岡に本店があり、そのほか営業所が佐賀、熊本、大分にあるという場合について考えてみます。
各営業所に専任技術者を置きますので。全部で4名が必要です。
この4人はすべて、
①取得した許可に対応した資格を保有している。
②実務経験が10年以上ある。
③学歴学科+実務経験(3年以上〜10年以上)
のいずれかを満たしているわけです。
ある程度の従業員数があれば大丈夫かもしれませんが、規模が小さくて営業所が複数だと専任技術者の配置もたいへんです。
また、現在の専任技術者が退職その他でいなくなる場合は、後任の専任技術者を置かなければなりません。その営業所で後任が決まればいいのですが、条件を満たす人がいなければ、他の営業所から異動させて後任にするなどの対応が必要になります。
営業所が本店のみならば、さほど気にもなりませんが、営業所が多い場合は常に考えておく必要があります。
建設業者さんは、人の採用においては、「専任技術者の要件」を満たす人をある程度意識しておくことも大切といえるでしょう。