■なぜ経営業務の管理責任者が必要なのか
そもそも建設業の工事とは、一つ一つが別物のオーダーメード品を造るような
仕事であり、それぞれの工事において、資金の調達、資材の購入、技術者及び労働者の配置、下請負人の選定及び下請契約の締結を実行するわけです。
さらに、その内容に応じた施工管理を適切に行うことが必須事項です。
これらのことを円滑し進め、適正な建設業の経営を行うため、経営業務の管理責任者を要件として課しています。
■経営業務の管理責任者の責任とは
経営業務の管理責任者は、営業取引上、対外的に責任を負うとされています。従って、建設業の経営上の責任があり、請負工事において不祥事・トラブルの類いが発生すれば、その責任を負うことになります。
そもそも、経営業務の管理責任者は、常勤の法人の役員、個人事業主がなっていますから、結果的に会社の経営全般に大事があればその責任は負うことになります。
■経営業務の管理責任者になるための要件
上記の必要性、責任を考慮し、経営業務の管理責任者になるための以下の要件があります。
①取得する業種で5年以上、取得する業種以外の業種で6年以上の経営経験を有している。
→経営業務の管理責任者になるので、過去に経営経験をもっていることが重要。
②申請者である法人の役員、申請者である個人事業主などがなる。
→申請者内で経営責任のあるものがなるべきである。
③常勤でなければならない。
→常に経営に関わっている必要がある。