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個人が建設業許可を取得する際の注意事項と手続きについて
■ 個人が建設業許可を取得する際の注意事項
建設業許可を個人で取得する際の手続きについて、以下に解説いたします。
建設業許可は、建築や土木工事などの500万円以上の請負工事を営む際に必要な許可です。
申請者は法人か個人となりますが、ここでは個人での申請に焦点を当てます。個人事業主が建設業許可を取得する一例を具体的に解説します。
◯個人事業主の場合の一例
建設業許可の申請者が個人事業主である場合、一例として「一人親方」
で考えてみます。
①経営業務の管理責任者
個人事業主ひとりで営んでいるため、経営業務の管理責任者は個人事業主自身となります。ただし、建設業許可を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。
<「個人事業主としての経営経験」が5年以上あること>
長期にわたって経営してきた実績が必要となります。この条件を証明するために、個人事業主として5年以上の期間にわたる「確定申告書」(注)と各年の「契約書・注文書・請求書の控え」を用意する必要があります。
注)税務署に申告に出向いた場合の確定申告書の控えには、収受印が必要ですが、以下のように令和7年1月以降は収受印が押印されないこととなり、建設業許可の申請窓口がどのように対応するかを注視する必要があります。
令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて
令和6年1月4日(概要)
国税庁においては、納税者の利便性の向上等の観点から、「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」を目指し、申告手続等のオンライン化、事務処理の電子化、押印の見直し等、国税に関する手続や業務の在り方の抜本的な見直し(税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX))を進めているところです。
こうした中、e-Tax利用率は向上しており、今後もe-Taxの利用拡大が更に見込まれることや、DXの取組の進捗も踏まえ、国税に関する手続等の見直しの一環として、令和7年1月から、申告書等の控えに収受日付印の押なつを行わないこととしました。※ 対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、納税者の方が、他の法律の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局(沖縄国税事務所を含む。)、税務署に提出される全ての文書をいいます。
<常勤証明として「健康保険被保険証」の写しを準備すること>
経営業務の管理責任者としての常勤していることをを証明するために、健康保険に加入していることを示す書類が必要です。通常、健康保険被保険証の写しを提出します。
②専任技術者
個人事業主がひとりしかいないため、専任技術者も個人事業主自身が務めることになります。ただし、建設業許可を取得するためには、以下の条件のいずれかを満たす必要があります。
◯許可を取る業種に対応した資格を保有していること
◯10年以上の実務経験
◯学歴+実務経験3年から5年
また、常勤証明として「健康保険被保険証」の写しを準備することが必要です。
これは、常勤証明として経営業務の管理責任者の「健康保険被保険証」の写しを流用すれば、事足ります。
最重要事項は、上記の条件を押さえた上で、丁寧に準備書類と作成書類を用意することです。建設業許可の取得は複雑な手続きを伴いますが、正確な情報提供と条件のクリアによって、個人事業主でもしっかりと取得することができます。
建設業許可と新規事業の多角化:許可制度を活かした戦略的進出
1. 新規事業の多角化と建設業許可の重要性
建設業界は、労働力不足や新技術の導入、環境問題への対応など多くの課題に直面しています。こうした背景から、多くの建設業者が新たな事業分野に進出する「多角化」を進めています。しかし、事業を拡大する際には、法律的な要件に応じた許可が必要です。新しい分野での成功には、適切な許可を取得し、既存の許可を戦略的に活かすことが不可欠です。
2. 新規事業分野への進出に必要な許可の確認
建設業許可は、工事の種類や規模に応じて異なる業種に分かれています。例えば、建設業許可には「土木工事業」「建築工事業」「電気工事業」などの許可業種があります。新たに進出する事業が既存の許可業種に該当する場合、その許可を活用することができますが、異なる業種に進出する場合は新たな許可が必要となることがあります。
【例】建設業から太陽光発電設備の設置事業への進出
再生可能エネルギー関連の事業が増加する中、建設業者が太陽光発電設備の設置工事に進出するケースが増えています。この場合、電気工事業の許可が必要になることが多いです。既存の「土木工事業」の許可を持っていても、電気に関連する工事を行う場合は、新たに電気工事業の許可を取得する必要があります。これにより、事業の幅を広げつつ、適法に工事を進めることが可能になります。
3. 許可業種の追加申請とそのプロセス
新規事業の分野に必要な許可を取得するためには、許可業種の追加申請が必要です。これは、以下のステップで進めます。
事業内容の分析
まず、進出する新規事業が既存の建設業許可内でカバーされるか、追加許可が必要かを確認します。
新規許可業種の確認
新しい事業分野において、どの業種の許可が必要かを確認します。たとえば、設備関連の工事では「管工事業」や「機械器具設置工事業」の許可が必要になることがあります。
追加許可の申請
新しい許可を取得するために、必要な書類(経営業務管理責任者や専任技術者の資格証明書など)を準備し、都道府県や国に申請します。このプロセスは既存の許可を取得したときと同様ですが、申請内容の充実とスムーズな処理が重要です。
4. 既存の建設業許可を活かす戦略
多角化を目指す際、すべての事業に新たな許可が必要とは限りません。既存の許可を活かして新しい分野に進出できるケースも多くあります。
【例】リノベーション事業と既存の建築工事業許可
建設業者がリノベーション事業に参入する場合、既存の「建築工事業」や「内装仕上工事業」の許可がある場合は、そのまま新事業を展開できる可能性があります。許可業種がカバーする範囲を十分に理解し、法的に問題なく事業を拡大することが可能です。
5. 許可の活用とリスク管理
多角化を進める上で重要なのは、許可を正しく管理し、必要な許可を取得していないまま新規事業を行わないことです。不適切な工事を行った場合、行政処分や事業停止のリスクがあるため、常に法的な基準を満たすことが求められます。また、専任技術者や経営業務管理責任者の要件が変わる可能性もあるため、適切な人材の確保も重要なポイントです。
6. 多角化の未来と建設業許可の適応力
建設業界において多角化は、競争力を維持し、長期的な成長を達成するための重要な手段です。新規分野への進出には、事前に必要な許可や法的手続きを慎重に確認し、適切に対応することが不可欠です。また、デジタル技術や再生可能エネルギーといった新しいトレンドに対応するためにも、許可の取得や追加が必要になる場面は増えるでしょう。
建設業許可の枠組みを柔軟に活かしつつ、多角化によって新たな市場での機会を最大限に活用することが、現代の建設業者にとっての鍵となります。
建設業許可と長時間労働の常態化
建設業界は、日本の経済を支える重要な産業ですが、その現場では長時間労働が常態化しているという現実があります。長時間労働の問題は、労働者の健康や安全に深刻な影響を及ぼし、人手不足や離職率の増加を招いています。この記事では、建設業許可と長時間労働の常態化について、そしてその改善がもたらす影響について詳しく解説します。
建設業における長時間労働の現状
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、建設業の1ヶ月あたりの総実労働時間は162.9時間であり、これは運輸業・郵便業の164.6時間に次いで全産業の中で2番目に多いという結果です。長時間労働が常態化している背景には、建設現場の多忙なスケジュール、短納期のプロジェクト、そして人手不足が挙げられます。
長時間労働の問題が建設業許可に与える影響
建設業許可を取得するためには、法令遵守が不可欠です。長時間労働の常態化は、労働基準法の違反を引き起こす可能性があり、これが建設業許可の取得や更新に悪影響を与えることがあります。特に、過労死や労働災害が発生した場合、企業の社会的責任が問われるだけでなく、許可の取り消しや事業停止命令を受けるリスクも高まります。
長時間労働の改善がもたらすメリット
労働環境の向上と生産性の向上
長時間労働を削減することで、労働者の健康と安全を守り、労働環境を改善することができます。これにより、従業員の満足度が向上し、離職率の低下にもつながります。また、労働者が健康であることで、生産性の向上も期待できます。
法令遵守による信頼性の向上
労働基準法を遵守し、適切な労働時間管理を行うことで、企業の法令遵守の姿勢が強調されます。これにより、社会的信頼を得ることができ、建設業許可の取得や更新もスムーズに進む可能性が高まります。
人材確保と定着率の向上
良好な労働環境を提供することで、求職者にとって魅力的な職場となり、人材確保が容易になります。また、従業員の定着率が向上し、企業全体の安定性が増すため、長期的な成長にも寄与します。
まとめ
建設業における長時間労働の常態化は、企業にとって重大な課題です。しかし、労働環境を改善し、法令を遵守することで、建設業許可の取得や更新がスムーズになり、企業の信頼性も向上します。これからの建設業界は、持続可能な成長を目指すために、労働環境の改善と働き方改革を積極的に進める必要があります。
建設業許可と高齢化の現状、技術承継の課題
建設業界の現状と高齢化の進行
建設業界は、長年にわたり日本のインフラを支えてきた重要な産業です。しかし、現在の建設業界は深刻な高齢化問題に直面しています。国土交通省のデータによれば、建設業に従事する者のうち、55歳以上が全体の35.9%を占めており、一方で29歳以下の若年層はわずか11.7%に過ぎません。この統計は、建設業界全体の高齢化が急速に進行していることを示しており、次世代への技術承継が今後の大きな課題となっています。
技術承継と建設業許可の関係
建設業許可を取得するためには、一定の技術を持つ専任技術者が必要です。これにより、企業が建設業を営むために必要な技術力を持っていることが証明されます。しかし、高齢化が進行する中で、専任技術者の年齢層が高くなり、退職や引退が迫ると、その技術を次世代に承継することが急務となります。
次世代への技術承継の重要性
高齢化が進む中で、技術承継を円滑に行わなければ、建設業界全体の技術力が低下し、業界の競争力が損なわれる可能性があります。特に、建設業許可を取得・更新する際には、経験豊富な技術者が必要となるため、技術承継が進まないと、許可の取得が難しくなるリスクが高まります。
建設業許可取得に向けた技術承継の戦略
企業が今後も安定的に建設業許可を取得し、事業を継続するためには、若年層の技術者を積極的に育成し、彼らに必要な資格を取得させることが不可欠です。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
教育と研修の強化:若手技術者に対する定期的な教育・研修を行い、経験豊富な技術者からの知識や技術を学ばせる。
資格取得の支援:若手技術者に対して、建設業許可に必要な資格取得を積極的に支援し、将来的に専任技術者としての役割を担わせる。
定年後の再雇用:退職した技術者を再雇用し、彼らの経験を若手技術者に伝える場を設けることで、技術承継を促進する。
まとめ
建設業界の高齢化が進行する中で、技術承継は業界全体の持続可能性を確保するための重要な課題です。企業が建設業許可を維持し、事業を続けるためには、若手技術者の育成と技術承継を積極的に推進する必要があります。このような取り組みは、業界全体の技術力を高め、企業の競争力を維持するだけでなく、建設業界全体の未来を支えることにつながります。
建設業許可と福岡の建設業界における人手不足問題
1. 建設業許可の重要性と福岡の現状
福岡県内の建設業界では、建設業許可の取得が求められるようになっています。この許可は、建設業務を適正に運営するための法律的な要件であり、事業の信頼性や品質を保証するものです。建設業許可を取得することで、企業は公共工事や大規模なプロジェクトに参入する資格を得ることができ、業界内での競争力を高めることができます。
しかし、近年福岡県内の建設業界では、人手不足が深刻な問題となっています。これは全国的な傾向ですが、福岡においても例外ではありません。特に高齢化が進んでいる業界において、若年層の労働力確保が難しくなっています。
2. 人手不足が建設業許可取得に与える影響
建設業界の人手不足は、建設業許可取得に直接的な影響を与えています。具体的には以下の点が挙げられます。
2.1. 許可取得の難易度の増加
建設業許可の取得には、必要な技術者の確保が不可欠です。人手不足により、必要な資格を持つ技術者が不足しており、その結果、許可取得が難しくなっているのが現状です。特に大規模なプロジェクトにおいては、複数の技術者が必要とされるため、許可取得のハードルが上がっています。
2.2. プロジェクトの遅延
人手不足により、プロジェクトの進行が遅れるケースが増えています。これは、建設業者が限られたリソースで複数のプロジェクトを抱えることになるためです。結果として、許可取得後のプロジェクト遂行にも影響が出ることがあります。
3. 人手不足の解決策と建設業許可の戦略
建設業界の人手不足を解決するためには、以下のような戦略が考えられます。
3.1. 技術者の育成と教育
新たな人材を育成することは、長期的な解決策の一つです。福岡県内の建設業者は、教育機関との連携を強化し、若年層に対するキャリアの魅力を伝えることが求められます。
3.2. 労働環境の改善
労働環境を改善することも重要です。安全で快適な作業環境を提供し、働きやすい職場作りを進めることで、既存の技術者の離職を防ぎ、新たな人材を引きつけることができます。
3.3. 外国人労働者の受け入れ
外国人労働者の受け入れも、短期的な対策として有効です。ビザの取得や労働条件の整備を進めることで、より多くの外国人技術者を迎えることができます。
4. まとめ
建設業許可の取得は、福岡の建設業者にとって重要なステップです。しかし、業界の人手不足という課題が許可取得に影響を与えていることも事実です。人手不足を解消するための戦略を講じることが、今後の業界の発展に繋がるでしょう。福岡の建設業界がこれらの問題に対応し、持続可能な成長を遂げるためには、技術者の育成や労働環境の改善、外国人労働者の受け入れなど、多角的なアプローチが必要です。
建設業許可大臣許可の申請先
■大臣許可の申請先(福岡県の場合)
福岡県では、令和2年4月1日より、国土交通大臣許可業者の許可等の申請窓口が変更されています。
従来は、県土整備事務所に申請していましたが、現在は国土交通省に直接提出します。
福岡県の場合は、九州地方整備局に直接提出することとなっています。
さらに、九州地方整備局は基本的には郵送で申請するようになっています。
九州地方整備局 建政部 建設産業課
〒812-0013
福岡市博多区博多駅東2-10-7
福岡第2合同庁舎 別館3階
代表電話番号 092-471-6331
建設業許可 有効な請求書の体裁
■実務経験証明書類としての請求書
「専任技術者を置くこと」建設業許可の要件です。
この専任技術者になるには、許可を取得しようとする業種に対応した「資格」を保有しているか、その業種での10年以上の実務経験が必要です。
10年以上の実務経験があることの証明として、「契約書・注文書・請求書の控え」を提出することが必要です。
(これについては、ローカルルールがあるため、詳細が管轄の都道府県庁の窓口に確認が必要です。)
■有効な請求書の中身
実務経験証明としての請求書は、次のような体裁が整っていることが重要です。
①日付が記入されている。
②押印がされている。
③工事の件名が業種を表している。
(電気工事なら、「○○邸電気工事」など)
④摘要欄などの記載で業種がわかる。
(「エアコン取り付け工事」と摘要欄に記載されれば、業種は「管工事」だとわかる)
上記を満たしていなければ、証明力が乏しく、行政側が納得しないと考えられます。
請求書を揃えようとする際は、上記の事項をよく確認してください。
建設業許可 決算変更届の作成時の留意点
■決算変更届の特徴
建設業許可取得後の変更届は、さまざまなものがあります。
これらは、「対象事項」に「変更」が生じた際に、所定の期間内に届け出します。
しかし、決算変更届は、年に1回、決算後4ヶ月以内に届け出るように規定されています。
建設業法第11条第2項
2.許可に係る建設業者は、第5条第一号から第四号までに掲げる事項について変更があつたときは、国土交通省令の定めるところにより、三十日以内に、その旨の変更届出書を国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
許可に係る建設業者は、毎事業年度終了の時における第6条第1項第一号及び第二号に掲げる書類その他国土交通省令で定める書類を、毎事業年度経過後四月以内に、国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
決算変更届は、工事経歴書、財務諸表という事業年度固有の情報を提出します。
■工事経歴書
工事経歴書は、一件ごとの請負工事の内容を記載し、全体像を明らかにします。
第三者の閲覧もあるため、明解なものとなっています。
公共工事か民間工事か、工事金額はいくらか、監督者はだれか、などなどを記載します。
■財務諸表
財務諸表は、まさに各事業年度固有の情報があります。
書類としては、法人の場合は、以下のものがあります。
○貸借対照表
○損益計算書
○完成工事原価報告書
○株主資本等変動計算書
○注記表
○付属明細表
○事業報告書
○納税証明書(大臣許可=法人税。知事許可=法人事業税)
■決算変更届の提出を怠るとどうなるか
決算変更届の提出を怠ると、業種追加の申請や5年に一度の更新申請はできなくなります。
また、建設業法50条に罰則規定もあるのです。
建設業法50条
一 第5条(第17条において準用する場合を含む。)の規定による許可申請書又は第6条第1項(第17条において準用する場合を含む。)の規定による書類に虚偽の記載をしてこれを提出した者
二 第11条第1項から第4項まで(第17条において準用する場合を含む。)の規定による書類を提出せず、又は虚偽の記載をしてこれを提出した者
三 第11条第5項(第17条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしなかつた者
四 第27条の24第2項若しくは第27条の26第2項の申請書又は第27条の24第3項若しくは第27条の26第3項の書類に虚偽の記載をしてこれを提出した者
前項の罪を犯した者には、情状により、懲役及び罰金を併科することができる。
■決算変更届の提出を怠った場合の対処策
建設業許可の更新の際、決算変更届が未提出だった場合、その未提出分を纏めて提出することが可能です。
しかし、まとめてやろうとする場合は、工事経歴、財務諸表など遡って調べることになり、たいへんハードルが高くなります。
やはり、事業年度ごとに決算変更届を提出するほうが、あらゆる面で得策です。
建設業許可 営業所調査
■建設業許可の営業所調査
建設業許可申請が受理されて、1〜2週間経過すると、「営業所調査」の連絡がきます。
営業所調査は、基本的にその実態があるのか、実際に経営業務の管理責任者や専任技術者がいるのかなどを確認することが目的です。
具体的には、次のようなことが確認されます。
<営業所の外観>
①営業所である建物の外観全体
②看板の確認
<営業所の内観>
①デスク・キャビネット
②電話・FAX
<人員の常勤確認>
①代表者の常勤
本人確認書類(運転免許証等)の準備が必要。
②経営業務の管理責任者の常勤
本人確認書類(運転免許証等)、出勤簿、給与支払台帳等、健康保険証等の準備が必要。
③専任技術者の常勤
本人確認書類(運転免許証等)、出勤簿、給与支払台帳等、健康保険証等、資格証の準備が必要。
④令3条の使用人
本人確認書類(運転免許証等)、出勤簿、給与支払台帳等、健康保険証等の準備が必要。
<事務所の使用権>
賃貸借契約書等の準備が必要。
尚、都道府県でのローカルルールが有ると思われますので、都道府県庁の関係部署への確認が必要です。
建設業法から見た営業所とは
建設業許可における営業所とは、原則「本店または支店若しくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所」となっています。
「常時建設工事の請負契約を締結する事務所」というのは、契約に関する
「見積り」
「入札」
「締結」
に関する実体的な行為を行う事務所とされています。
従って、建設会社の事務所であっても、上記の定義に該当しないもの(単なる作業所など)であれば、「営業所」ではありません。
営業所か否かの判断材料
建設業許可取得の際に、ここは「営業所なのかどうか」は実際の活動で判断されます。
この場合は、
○契約締結の権限の委託されている
○事務所としての場所の確保
○電話、机などの設備・備品の用意
を満たす必要があります。
営業所以外での契約締結等
建設業許可取得後に、
「軽微な工事」の場合には、営業所以外の店舗等で契約等の営業行為をおこなってもいいのでしょうか。
「軽微な工事」ならいいのではないかと思いがちですが、営業所の届出をしていない店舗等での契約はできません。
また、営業所登録をしていない店舗等に、監理技術者等の資格保有者がいた場合でも、「営業所登録をしていない」店舗
での契約等はできません。
まとめると、専任技術者を置くことを必須とされる営業所以外で、営業行為(契約締結、見積もり、入札にかかる行為)
を行うことはできないのです。
建設業許可 専任技術者の兼務
■専任技術者の兼務
「専任技術者の兼務」と言う言葉からは、何との兼務なのかという疑問がわくかもしれません。
まず、福岡支店と熊本支店の専任技術者を同一人物が兼務するということは認められません。
そもそも、「営業所ごとに」かつ「常勤の」専任技術者をおくことが要件なのです。
この兼務は、複数業種の兼務です。
■専任技術者の複数業種の兼務
例えば、内装仕上工事と屋根工事の2つの業種の建設業許可を取得しようとする場合で営業所は本店のみのケースを考えてみます。
<対応資格がある場合>
ここで建築士2級の資格をもっていれば、本店の「内装仕上工事」と「屋根工事」の専任技術者になることができます。
建築士2級は、「内装仕上工事」と「屋根工事」の両方に対応した資格だからです。
<実務経験10年以上の場合(同一の10年間)>
実務経験の10年以上で、同一10年間で「内装仕上工事」と「屋根工事」の実務経験があっても。それぞれ10年以上とはカウントされません。一方の業種のみに認められます。従って、この場合は、内装仕上工事」と「屋根工事」の両方の専任技術者にはなれません。
<実務経験10年以上の場合(別の10年間)>
実務経験10年以上で、
①内装仕上工事の実務経験が「2000年1月〜2010年12月」
②屋根工事の実務経験が「2011年1月〜2021年12月」
このように別々の10年間以上であれば、「内装仕上工事」と「屋根工事」の専任技術者になることができます。