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Chapter3 建設法務に関連する諸制度 建設業の法務・労務

技術者制度

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■技術者制度とは

建設業における製品は、発注者の注文により、各々が異なる、いわゆる「一品受注生産」です。そのため、あらかじめ品質を確認することは不可能です。また、中途で不良な施工や製品自体の欠陥が発覚しても、それを完全に修復することは難しく、完成後、不良施工や欠陥の有無を確認することはさらに困難であるなどの問題点があります。

また、施工に関しても、下請業者をはじめ多くの関係業者による総合組立生産方式であり、また現地屋外生産であることから天候等の工程管理が必要になります。良質な施工のためには、これらを総合的にマネジメントすることが必須といえます。

他方、社会的な観点から、建設業者は、良質な社会資本を整備するという役割を担っており、発注者は、建設業者の施工能力を信頼し発注しています。
しかし、発注者の期待を裏切り、信頼を損ねる不良施工等があれば、施工会社だけでなく、建設業界全体の信頼性が揺らぎ、建設市場は危うくなります。そのため、建設工事の適正かつ生産性の高い施工が確保されることがたいへん重要です 。

こうした優良な施工を行うためには、建設業者の組織として、また個人としての技術力が相乗効果を果たす必要があります。
そこで国は、不良施工などを防ぎ、建設工事の適正な施工を担保するため、適切な資格、経験等を有する技術者を工事現場に設置することにしました。

■営業所に設置する専任技術者とは

建設業法は、許可を受けて建設業を営もうとするすべての営業所に、専任の技術者を置くことが義務付けています(7条2号、15条2号)。
建設業の営業(見積、入札、請負契約締結等)は、通常は各営業所で行われるます。そこで、営業所ごとに一定の資格、経験を有した者(専任技術者)を設置することで、請負契約の適正な締結や履行を確保しようしています。

専任技術者については 、建設業許可の業種(29種類あります)や、許可が「一般建設業の許可」なのか、「特定建設業の許可」なのかによって、資格や経験などの要件が次のように違ってきます。
① 一般建設業の許可を受けようとする場合
a 指定学科 (国土交通省令で定める学科)修了者で、高校卒業後5年以上又は大学若しくは高等専門学校卒業後3年以上の実務の経験を有する者(第 7条第2号イ該当)
b 許可を受けようとする業種に関し10年以上実務の経験を有する者(2号ロ該当)
c 国土交通大臣が、a 又はbの者と同等以上の知識及び技術又は技能を有するものと認定した者(2号ハ該当)
d 許可を受けようとする業種について、一定の国家資格、免許等を有する者(2号ハ該当)

なお、aの「指定学科」とは、建設業法施行規則第1条で規定されている学科を指しており、許可を受けようとする建設業の種類によって指定されています (たとえば、建具工事業の場合は建築学または機械工学に関する学科)。
bの「実務の経験」とは、建設工事の施工に関する技術上のすべての職務経験を意味します(単に建設工事の雑務のみの経験年数は含まれません)。建設工事の設計技術者として設計に従事し、又は現場監督技術者として監督に従事した経験、見習い中の技術的経験等も含めて取り扱われます。実務の経験の期間は、1業種につき10年以上必要です。たとえば2業種について実務の経験がある場合には、最低20年以上の職務経験が必要となります。

ただし、この実務経験の期間については、実務経験を2年間緩和する措置があります。
② 特定建設業の許可を受けようとする場合
a 許可を受けよう とする業種について、一定の国家資格、免許等を有する者(15条2号イ該当)
b 一般建設業の要件のいずれかに該当し、かつ請負代金が4500万円 (消費税込みの額)以上の元請工事に、2年以上指導監督的な実務経験を有する者(2号ロ該当)
c 国土交通大臣が認定した者(2号ハ該当)
b の「指導監督的な実務経験」とは、建設工事の設計、施工の全般にわたって、主任技術者、施工監督、工事現場主任などの立場で工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。
営業所の専任技術者は、営業所ごとに「専任」の者を設置することとされています。それ故に、住所が勤務営業所から著しく遠距離で、常識上通勤が不可能な者、他の営業所(他社の営業所を含む)において専任している者など、専らその職務に従事することができないと考えられる者については、専任技術者として認められません。

ただし、次のような場合、営業所の専任技術者が工事現場に配置する配置技術者(主任技術者、監理技術者)になることができます。
①当該営業所において請負契約が締結された建設工事であること
②工事現場と営業所が近接しており、常時連絡が取れること
③所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にあること
以上の3点をすべて満たせば、専任技術者が、工事現場の配置技術者となっても、「営業所に常勤して専らその職務に従事」しているものとして認められます。ただし、この兼任配置は、例外的なものですから、極めて限定的に運用する必要があります。

■工事現場に設置する主任技術者とは

建設業法は、建設業者が元請、下請、あるいは請負金額の大小に関わらず、すべての工事現場に、施工の技術上の管理を担当する者として「主任技術者」を配置しなければならないと規定しています(26条1項 )。つまり、「主任技術者」は必置の制度です。
26条1項で、「主任技術者」は「第7条第2号イ、ロ又はハに該当する者」とされているので、前述の「専任技術者」で説明した資格要件と同様です 。

要するに、主任技術者となるためには、1級国家資格者又は2級国家資格者、実務経験者(実務経験10年以上。指定学科修了後、高校卒業後5年以上 、又は大学卒業後3年以上の実務経験を経たもの)のいずれかに該当しなければならないのです。
主任技術者は、「公共性のある工作物に関する重要な工事」については、その現場ごとに「専任」の義務が諜せられています(26条3項 「公共性のある工作物に関する重要な工事」とは、元請下請を問わず請負金額2500万円(建築一式工事の場合は5000万円)以上で、建設業法施行令27条1項に列挙された工事を指します。個人住宅を除くほとんどの工事がこれに該当します。
ただし、密接な関係のある2以上の工事を同一の建設業者が同一の場所又は近接した場所において施工するものについては、「専任」の例外とされています(施行令27条2項)。

■工事現場に設置する監理技術者とは

建設業法26条2項は、発注者から直接工事を請け負った建設業者(元請)は、その下請契約の請負代金の総額が3000万円(建築一式工事の場合は 4500万円)以上となる場合、「主任技術者」に代えて、より上位の資格等を有する技術者である「監理技術者」を配置しなければならないと定めています。監理技術者の職務は、施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び工事の施工に従事する者の指導監督です。監理技術者は、下請負人を適切に指導、監督するという総合的な役割を担うため、主任技術者より厳しい資格や経験が求められます。
専任の監理技術者になるには、前記の主任技術者の資格等の他、次の2点を満たさなければなりません(26条4項)。
① 監理技術者資格者証の交付を受けている者であること
② 過去5年以内に監理技術者講習を修了していること
なお、工事現場では監理技術者証の携帯が義務付けられており、発注者の請求があったときは提示しなければなりません 。

■ 一式工事についての技術者について

建設業者が、元請業者として、土木一式工事又は建築一式工事を施工する場合で、これらの一式工事の内容である専門工事を自ら施工するときは、その工事現場に専門技術者(主任技術者の資格を有する者)を置かなければなりません(26条の2第1項) 。

この専門技術者は、一式工事の主任技術者又は監理技術者とは必ず別に置かなければならないということではありません。一式工事の主任技術者又は監理技術者が、その専門工事に関し主任技術者の資格を 持っている場合、兼務することができます。
独立しであるいは兼務などの方法で、専門技術者を配置できない場合は、それぞれの専門工事について建設業の許可を受けている建設業者に専門工事を施工させなければなりません 。

また、建設業者は、許可を受けた建設業の建設工事に附帯する他の建設工事(いわゆる附帯工事)を施工することができます。その場合においても、当該附帯工事について専門技術者を配置しなければなりません。自ら施工しない場合は、当該附帯工事について建設業の許可を受けた建設業者に施工させなければなりません(26条の2第2項 。

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