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Chapter4 建設業と労働法務について 建設業の法務・労務

建設業の労働者雇用時の書類

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■労働者雇用時の必要書類とその保存期間

労働者を雇用する使用者は、労働基準法をはじめとする法令によって様々な書類を作成し、保管することが義務付けられています。その内容は、①就業規則、②寄宿舎規則、③労働者名簿、賃金台帳、健康 診断個人票などがあります。
これらのうち、③労働者名簿や④賃金台帳は最低3年間保存しなければなりません。また、⑤健康診断個人票などは 最低5年間保存するよう義務付けられています。書類の様式は紙か、法令に規定された要件を満たしていれば電子データでもよいとされています。建設業においても当然に必要です。

■書類届出についての留意すべきポイント

事業所(建設業含む)は、労働者の雇入れを行った時から、労働基準法の適用事業所となり、適用事業所となったことを、工事現場を管轄する労働基準監督署に対して報告することを、適用事業報告といいます。工事開始の都度、新たな事業が開始されるものとして報告することになります。 報告内容は、事業の種類、事業の名称、事業場所、労働者数 (1人親方、派遣労働者などは除く)、工期などです。「適用事業報告」は、決められた様式(様式第23号の2など)を使用し、原則として事業開始後遅滞なく所轄労働基準監督署に報告するよう義務付けられています(労働基準法104条の2、労働基準法施行規則57条)。ただし、短期間の工事などで、建設現場に常駐の事務員がおらず、支社において日々の業務指示がなされ、具体的な作業は現場作業員に任せているような場合には「適用事業報告」を届け出る必要はありません。

■労働基準監督署による調査

労働基準監督署は、会社が労働基準法などの法律に基づいて、労働者の労働条件を確保し、違反がある場合には改善の指導を行う行政機関です。また、安全衛生に関する指導や労災保険の給付を行うのも労働基準監督署です。労働基準監督署が、労働者から相談を受け、会社の業務遂行体制に労働基準法、労働安全衛生法などに違反行為を疑った場合、労働基準監督署による調査が行われます。調査の依拠する主な法律は労働基準法や労働安全衛生法です。労働基準監督署が労働調査に入る際には、調査に必要な書類を開示するよう求められます。その対象となる書類としては、労働者名簿や出勤簿・タイムカードなど労働時間を管理する書類、賃金台帳、就業規則、健康診断個人票、労働者が有する資格を証明する書類などが挙げられます。

■調査や指導の種類

労働基準監督署が行う調査の手法には、2種類あります。「呼び出し調査」と「臨検監督」です。
呼び出し調査とは、事業所の代表者を労働基準監督署に呼び出して行う調査です。事業主宛に日時と場所を指定した通知書が送付されると、事業主は労働者名簿や就業規則、出勤簿、賃金台帳、健康診断結果票など指定された資料を持参の上、調査を受けることになります。

臨検監督とは、労働基準監督署が事業所(建設業含む)へ出向いて立入調査を行うことで、事前に調査日時を記した通知が送付されることもあれば、長時間労働の実態を把握するために、夜間に突然訪れることもあります。この他、調査が行われる理由の主なものとして、「定期監督」と「申告監督」があります。定期監督とは、労働基準監督署が管内の事業所の状況を検討した上で、対象となる事業所を選定して定期的に実施する調査のことです。申告監督 とは、事業主に法律違反の実態がある場合に、労働者が労働基準監督署に申告を行い、申告監督が実施される可能性がある調査のことです。これらの調査の結果、労働基準法などに違反している点が 発見された場合、是正勧告書によって指導がなされます。事業主はその内容に基づいて 、改善に向けた具体的な方策を検討する必要が あります。ただ、是正勧告書には法的強制力はありません。だからといって是正勧告に従わずにいると、再監督(是正勧告書の期日までに報告書が提出 されなかったり、改善の意思が見られないといった事業所に対し、改めて調査を行うこと)が行われる可能性があります。再監督の結果、法律違反が認められれば逮捕・喜類送検されるといったことにもなりかねませんので、是正勧告には速やかに応じる方がよいでしょう。
なお、労働調査において是正勧告を受け、書面を交付された場合、最低でも3年間は保管しておく必要があります。その際、勧告によってどのように是正したかを報告する書類についても、一緒に保管して おきましょう。

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